植木の里めぐり(野川・有馬)

2011-4宮前区地図  春の訪れが待ち切れず、お散歩コースにある有馬南コースを歩いて「植木の里めぐり」に出かけた。
「宮前区ガイドブック」に、“歴史と緑の里”有馬・野川エリアが紹介されている。前日までの雪、雨が今日は朝から澄んだ青空になったのでリックを背にカメラ片手に家を出た。スタートした鷺沼駅前には宮前植木の里総合案内板やみやまえお散歩コース案内板が設置されている。桜並木が続くこの周辺は、春になると桜の花が道行く多くの人を楽しませている。県道久末鷺沼線を久末方面に下り三田橋交差点から有馬ふるさと公園に向かう途中、道路から見える民家の見事な庭園は梅や早咲き桜などが咲き誇りその素晴らしさに思わず立ち止る。公園に入り高台までクヌギ、ケヤキなど多種の木々がお出迎え。木々の間から差しこむ陽の光、落ちているどんぐりの実を見つけたり野鳥に出会ったりして身近な自然散策の楽しさを味わう事が出来た。有馬梅林公園内は澄みきった青空に紅梅、白梅が浮き上がる。その美しい景観を見て心が躍った。公園の脇には「影取大蛇の伝説」と表記した看板がありこの地を解説している。周辺には梨の生産地として多くの梨園があり、直売店を表示した看板もある。梨好きの私は、今年も今から購入を楽しみにしている。そんな事も思いながら有馬6丁目の「植木の里」表示板を通り長善寺に向かい歩き続ける。平坦な道が直線に延びビニールハウスが立つ広い農地、つげ、椿、梅の木など多種の木々が柔らかな日差しを受けている。お寺の前に来ると「野菜畑から植木畑へ」と書かれた表示板。それには植木栽培、植木供養祭の解説がされていた。境内は竹林、梅が咲き、春を待つ花木には膨らんだ蕾もありとても美しく印象的な景観だ。「植木供養塔」があり毎年植木供養祭が行われている。道路を暫く歩くと道の両側は広大な植木の生産地。多種の植木が目の前に広がり開放感を覚える。大きく両手を広げて深呼吸をするとすがすがしい気分になった。長善寺を後にコースを変更して歴史ある下有馬不動尊に向かう。広々とした農地、桃畑を過ぎて境内に到着して記念碑、椿の木々、「幽霊階段」と呼ばれている長い石段、不動立像を見て廻る。こんな身近な場所に由緒ある建物があることに感銘を受ける。眼下に広がる梅林、何本位あるであろうか数多い木々が春を告げている様に見事に咲き誇っている。
 僅か数時間のお散歩でしたが、緑が多い自然豊かなこの地を歩く楽しさを見つけた貴重な体験でした。       

宮前の風6号・2011.4 文・青柳和美)

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