飛森谷戸の自然を守る会(初山)

 好天の4月29日(昭和の日)午前9時、集合場所に子どもを含め約30人が集まっていた。月1回(第2日曜日)の定例作業日とは別に、今日は臨時作業日で竹林の手入れをする『飛森谷戸の自然を守る会(会長・矢澤 茂)』のメンバーです。
  『知覚動考』ともかくうごこうをモットーに!!
 同会は、多摩丘陵の一角にある初山正八幡社跡周辺、やすらぎの森地域一帯に広がる飛森谷戸の自然環境保護、育てる活動をしている。手入れがされずにあった雑木林(市の管理地)を、行政と一緒になって人と自然が共存できる生活環境を考え願って活動している団体だ。
 平成8年、世話人会10人位で『宮前区区づくりプラン』の主旨に応えるべく緑のボランティア団体として発足、年会費や会則が無く今ではたくさんの人たちが参加している。その功績は高い評価を受け平成13年『手作り郷土賞(国土交通省)』、平成14年『環境功労者賞(川崎市)』を受賞。

宮前区-飛森谷戸

  新緑、野鳥の鳴き声・・・里山
 脇を流れるとんもり川そして濃い緑が広がる。野鳥の鳴き声を耳に整備された遊歩道を歩く。春の香りが漂いこころよい風が吹き込んでくる。 
 事務局の髙木一弘さんは、活動の魅力と抱負を即座に「緑の中で作業していると緑パワーで癒され、気持ち良い汗をかくのです。4年位前から復田した田んぼが上手に機能すれば生物多様性が図れる。そんな思いを抱いている」と笑顔で語る。
宮前区-飛森谷戸 想像を超える数の竹が天に向かい伸び、足元には土の中から顔を出しているタケノコがあちこちに…。道の傍らに厳重注意の掲示板「タケノコ、植物、昆虫、動物等の・・・」がマナーを呼びかけていた。
道具を手にしたメンバーは、手慣れた様子で竹の間伐や枝落とし、枯木の整理や竹の子の掘り出しなど3時間余りで終了した。額には大粒の汗が流れ大変な作業ではあるが満足感あふれる笑顔は実に輝いていた。
 
宮前区-とんもり谷戸  楽しむよろこび!!
 ひと区切りついた後は集合場所に戻り飲み物を手に談笑、次の場所での作業の打ち合わせ。明るい笑顔が絶えない雰囲気が活動の全てを語っているように感じた。下草刈り、川掃除やゴミ拾い、間伐、田んぼの再生、ホタルの育成など多くの作業、年2回ある『森の音楽会』やTONMORIKIDSでは、子どもたちの森遊びや森の楽習会を不定期に開催している。学び、遊ぶそして楽しむ事を実践している。

宮前区-とんもり谷戸 矢澤会長は「里山で汗を流して楽しむ、それがモットー。次世代に伝えて行きたい」と微笑んでいた。田植え体験では「子どもだけが田んぼに入り親は外で見ているだけ、親と一緒に楽しんでこそ思いが子どもに伝わる。何事もそうなんだよ」と語った。訪れる人のなかに「ゴミを捨てたり虫や植物など持ち帰るなどのマナー違反を感じる。物事への思いやり、愛情が欲しい」その表情は実に寂しそうだ。多くの皆さんに協力いただいて里山を守る活動が出来る喜びに感謝の言葉を忘れない。
 次の作業に向かう後ろ姿は、たくましく、より大きく私の目に映った。皆さんに育てられ守られている里山、いろいろな思いを抱きその場を後にした。

宮前区-とんもり谷戸

宮前の風18号・2014.7 文・青柳和美)

【注意】掲載記事は、取材時のもので内容がかわっている場合があります。