笑顔溢れ、会話も弾む地域交流の場 喫茶『マロニエ』(野川)
オープン日に訪問させていただくと、これから始まる時間を楽しみにしているように笑顔で準備をしている。
コーヒー名人の沸かしたコーヒーの香りが漂うなか、ケーキ作り20年の鈴木佐知子さんが前日から作ったケーキの品々が陳列され、自宅から持ち寄った切り花を手慣れた手つきで飾りつけると一層華やいだ雰囲気に包まれた。
テーブルを囲み、面会に訪れたご家族連れ、お友達同士やボランティアさんと一諸に飲み物とケーキでお話している姿は誰もが心底から楽しんでいる。笑顔が満ち溢れていた。その光景をやさしく見守るボランティアさんの顔からも素晴らしい笑みがこぼれていた。
多岐にわたり活動している『すずの会』、代表の鈴木様にお話を伺った。“平成7年9月に設立、趣旨は高齢者、障害者とその家族を支え合い、触れ合いながら誰にでも優しいまちづくりネットワークを目指し、地域のニーズに合った活動の実践を目的として、会の名称を「困った時に気軽に鈴を鳴らして下さい」との思いを込めてつけた”また喫茶『マロニエ』の開設は、“『富士見プラザ』が平成13年5月オープン、地域に開放していただき入居者、ご家族、地域の人達が気軽に集まり語り合う地域交流の場にしたい旨をお願いして同年11月から始まった”と語る。川崎市野川老人いこいの家が拠点のミニディサービスは平成8年1月から続き年間約1,800人の利用者がいる活動の様子も伺った。
多くの感動をいただいた喫茶『マロニエ』、帰宅の途に鈴木代表のお言葉“ひとりじゃないよ。寂しくないよ”が脳裏に浮かんだ。
(宮前の風3号・2010.7 文・青柳和美)
【注意】掲載記事は、取材時のもので内容がかわっている場合があります。