お散歩 馬絹コース!!
立春が過ぎた週末、早春の陽を浴びて鷺沼・宮崎エリアに位置する馬絹コース(宮前区ガイドブック掲載)をお散歩した。東急田園都市線宮崎台駅を起点に宮崎大塚を終点とした約4,9km、矢上川と尻手黒川道路を中心に広がる北部と南部の丘陵を歩き、馬絹地域のほぼ半分を歩くコース(同ガイドブック記述)。宮崎台駅改札口を出てすぐ「電車とバスの博物館」や駅前広場、さくら坂がある。桜並木の続くこの周辺は、4月にふる里さくら祭りが開催されてお花見やイベントを楽しむ人々で埋め尽くされる。満開の桜を楽しむそんな感動に出会える季節はもうすぐだ。宮崎第1公園脇を通り抜け間もなく目指す軍標のある石段を見つけた。石段の中ほどに建つ軍標、ガイドブックには宮前区の広い地域が旧陸軍に接収されていた時の名残と解説している。隣に馬頭観世音の碑も建っている。近くに住む奥様は「転入して日も浅く、区内をあまり知らないけれど緑の多い地域で気持ちが良い。慣れたらいろんな場所を歩きたい」、と話していた。手持ちの「宮前の風第9号」をお渡しすると、お礼の言葉を頂いた。矢上川、尻手黒川道路を渡り泉福寺に到着、境内には「泉福寺の文化財」の掲示板がある。絵馬は川崎市重要歴史記念物に指定されているとても貴重な物であることを知った。市の保存樹木に指定されているイチョウ、サルスベリは年輪を感じさせる大木で天に向かい力強く伸びていた。国道246号を横断して緩やかな坂道を上がった所に三又庚申様の解説をした表示板、記念碑とお堂が建っている。民家や生産緑地地区を眺めながら歩くと、鮮やかな赤色に塗られた囲いの中に馬頭観世音の石碑があった。お花やお供え物もあり、先程の庚申様と同様に人々の信仰の厚さを感じた。足取りも軽く、馬絹神社、馬絹古墳に向かい歩き出す。神社の参道正面に大きな鳥居、脇には石碑、長い石段の両側には石灯籠が並んでいる。広い境内に入り本殿、源頼朝の袖掛松と伝えられる「千本松」の枯れた根の一部が納められている所で参拝を済ませて近くにある馬絹古墳へ向かう。横穴式石室が市内最大の規模で県の史跡に指定されている(同ガイドブック記述)。木々に囲まれた円墳は落ち葉で覆われているが、当時の様子を自分なりに想像して楽しい時間だった。隣接している馬絹古墳公園では、古墳についてわかり易く写真つきで解説をしていた。国道246号の下を通り、道路の両側に小売りもしている花づくりの温室があり、室内はたくさんの花が咲いていた。青少年の家にあるお化け灯篭は、想像していたよりも大きかった。由来を記した看板は、「平和を願い青少年の健やかな成長を見守っています。」で結んでいる。終点の宮崎大塚は、民家の庭に墳丘があり石段が組まれた奥には大きな石碑の供養塔が道路から見える。
自然に触れながら地域の歴史を知り、街並みを見て歩いた約4時間弱は楽しみながらリフレッシュした貴重な時間でした。皆さんも身近な場所にお散歩に出掛けませんか。(取材(24・2・5))
【注意】掲載記事は、取材時のもので内容がかわっている場合があります。